2018年4月1日日曜日

命展パート4の絵、お渡し会(熊本)

ご報告が遅くなりましたが、3月24日(土)命展パート4の最後の絵のお渡し会が、熊本県熊本市立城南図書館で行われました。

桜が満開で、黄色い菜の花がとてもきれいでした。

会場の熊本市立城南図書館です。
この図書館は、昨年展示館もさせていただいたところです。

図書館の玄関にお渡し会場を作っていただきました。

熊本地震により犠牲になった動物たちです。
飼い主さんのお迎えを待っていました。

読売新聞の方が取材に来られました。
動物の事にとても関心のある記者さんでしたので、お話もしやすかったです。

お渡し会一番にお迎えに来られたのは、コロンちゃんの飼い主さんでした。
飼い主さんに抱っこされたとたん、絵のコロンちゃんがとても嬉しそうにな表情に変わりました。

次々に、飼い主さんがお迎えにいらっしゃいました。


私は熊本地震のとき、すぐに現地に向かい、動物のレスキューチーム(チームうーにゃん)を立ち上げました。
熊本地震では、家屋の倒壊により、逃げてしまった動物たち、生き埋めになった動物たちがたくさんいました。その動物たちを探したり、助ける活動をしていました。
同時に、動物を家族に迎えている方も避難所に一緒に入ることができるよう、ペット同伴避難につながる活動もしていました。
その時、被災現場でお会いした方も、命展パート4の飼い主さんとしてお迎えにいらっしゃいました。

この方は、クマちゃんの飼い主さんです。
2匹のワンちゃんと一緒にクマちゃんをお迎えにこられました。

この飼い主さんとは、熊本地震のときに南阿蘇の避難所で初めてお会いしました。
廃校になった中学校が避難所として利用されていました。
飼い主さんは、2匹の中型犬と一緒に、外の屋根のある駐輪場ですごされていました。
「本当はもう一匹、クマっていう犬がいたんだけど、土砂に埋まって出てこなかった」
飼い主さんはそうおっしゃいました。
この飼い主さんのお家は、地震により山が崩れ、寝ていた時に家が土砂に飲み込まれました。
飼い主さんと2匹のワンちゃんは、何とか自力で土砂の中から抜け出ることが出来たそうですが、クマちゃんだけは出てこれなかったそうです。
飼い主さんは毎日、クマちゃんを探して歩いたり、土砂を掘り返したりして探しましたが、今でもクマちゃんは見つかっていません。

飼い主さんはクマちゃんの絵を抱きか抱えながら、
「おーい!クマが返ってきたぞー!!」と、車でまっていた2匹のワンちゃんのもとに行かれました。
飼い主さんと2匹のワンちゃんです。
真っ白い子は、クマちゃんのお母さんのユキちゃんです。
クマちゃんの絵には、ユキちゃんもいっしょに描かれています。

この方は、にゃんきちちゃんの飼い主さんです。
『チームうーにゃん』として益城町で活動中、地震によりいなくなってしまった2匹の猫を探してほしいと連絡があり、すぐに飼い主さんのいる町まで向かいました。
2匹の猫の名前は、「にゃんきち」ちゃんと「小太郎」ちゃん。
にゃんきちちゃんは、畑の中で衰弱した状態で見つかりました。
しかし、残念ながら亡くなってしまいました。

小太郎ちゃんは今もまだ、見つかっていません。
飼い主さんは諦めないで、今でも小太郎ちゃんを探していらっしゃいます。
どうか、小太郎ちゃんが無事で見つかりますように・・・。
もしも、小太郎ちゃんに似ている猫ちゃんをご存知の方がいらっしゃいましたら、私までご連絡ください。(090-6506-3008 うさ)

にゃんきちちゃんの飼い主さんからお手紙をいただきました。

午後5時ごろ、お迎えに来られる全ての飼い主さんの元に、絵になった動物たちは帰っていきました。


今回、2日間の熊本滞在でしたが、この2日間は、熊本地震の時に、とてもお世話になった方のところに泊めていただきました。
そこは、熊本県菊池郡大津町にある、居酒屋「ぐるぐる」です。


熊本地震の活動は、地震が起きた4月から1年ほど、私は熊本に入り、活動を続けていました。活動資金がないため、節約できるところはすべて節約しようと、その間ずっと車中泊で過ごしていました。
冬、南阿蘇の道の駅で初めて車中泊をした時、あまりの寒さに朝まで眠れませんでした。寝袋の中に湯たんぽを入れても、ぜんぜん温かくならないんです。
朝が来て、顔を洗うため車を出たら、「居酒屋ぐるぐる」のご夫婦から声をかけられました。(車に「ペットの捜索・救助」と大きく貼っていたため)
このご夫婦も、個人でワンちゃんや猫ちゃんの保護活動をされていました。
そのときから、営業が終わったあとのお店に泊めていただくことになりました。
泊めていただくだけでなく、ご飯まで用意して待っててくださいました。
動物たちの命をなんとか守りたくて、いろんなことを考え行動をしてきましたが、思いはなかなか届かず、心の荒むことの連続でした。
でも、東日本大震災の時も、熊本地震のときも、こういう温かい方との出会いがあり、私は随分助けられました。

今回も、美味しいご飯を作って待っててくださいました。
私はお肉やお魚を食べないので、お野菜中心のお料理をたくさん作ってくださいました。旦那さんがシェフをされているのですが、もう、何をいただいても本当に美味しいんです!!

 
熊本に行くことがありましたら、是非、居酒屋「ぐるぐる」に行ってみてください。
居酒屋「ぐるぐる」
 
「災害で消えた小さな命展パート4」は、これで終了しました。
「災害で消えた小さな命展パート4」でご協力下さったみなさま、本当にありがとうございました。
今後は、命展パート1~パート4の絵の一部を複製した、「災害で消えた小さな命展~複製画展~」として、活動を続けていきます。
日本・海外、全国どこへでも展覧会の開催は可能です。
同時に講演会の開催も行っています。
展覧会開催を希望される方、講演会を希望される方いらっしゃいましたら、hello.chiisanainochi@gmail.com まで、ご連絡ください。
 
「災害で消えた小さな命展」の絵になった動物たちを見るたびに、私は思います。
本当は、この子達が生きていることが一番なんだと。
 
私たちの価値観一つで救える命はたくさんあります。
私はこれからも、自分ができること全てで、生き物たちの命を守る活動を続けていきたいと思います。



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